大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和32(オ)860 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山田広治の上告理由第一点及び第二点について。

しかし、原審の認定した事実関係の下においては、上告人のなした本件供託を無

効であるとした原審の判断は、正当として是認するに足り、所論甲第五号証等をも

つてしても、右判断を違法ということはできない。また本件事実関係によれば、被

上告人のなした契約解除を信義誠実違反ないし権利のらん用と目することもできな

い。所論は独自の見解であつて採用できない。

同第三点について。

所論正当理由の存否に関する主張は、単に控訴状に記載しているだけで、原審口

頭弁論において主張した形跡は存しない。そればかりでなく、原審は、賃料の延滞

を理由とする契約解除を認めているのであつて、借家法一条の二は、本件の争点で

はない。それ故、所論は採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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